187: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:24:06.07 ID:J4ZPO0Pgo
女「報告書…ですか?」
霊能少女「一応、仕事をしたらこれを出さないといけない。記録にもなるし…もし、本人が死んだ時にも他の人に託すことが出来るから」
188: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:25:20.81 ID:J4ZPO0Pgo
女「すみません。この最初に書いてある強:狂ってなんですか?」
霊能少女「分かりやすく言うと、怪異の強さの目安。ワタシたちの世界では『強』という言葉を使ってどれほどの脅威があるか表している」
189: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:27:22.89 ID:J4ZPO0Pgo
霊能少女「まずは『恐』これは人を驚かしたり、怖がらせたりする幽霊などが該当する」
霊能少女「でも、精々出来るのはそれだけ。要するに人を殺す力がない下級霊やオーブかな」
190: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:28:59.96 ID:J4ZPO0Pgo
霊能少女「お察しの通り『狂』は人を狂わせる程の精神汚染、そして積極的に殺戮を繰り返す怪異。危険度は最高で返り討ちに遭う霊能者も多い」
霊能少女「でも最近はこの『狂』に該当するモノは少なくなっている。あっても年に数件ぐらい」
191: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:31:04.18 ID:J4ZPO0Pgo
霊能少女「そして、もう一つは『狂』の奴等はある程度の知能を持っている。だから、中々尻尾を見せない」
霊能少女「ワタシたちは依頼を受けて、怪異を祓っている。依頼があるということは、何らかの目撃証言や被害に遭った人がいるということ」
霊能少女「…もし、目撃されることがなく、被害者の口を全員封じているとすれば…依頼が届くこともなく、安全に暮らすことが出来る」
192: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:32:23.38 ID:J4ZPO0Pgo
女「じ、実際にいるんですか?口裂け女って…昔に警察が動いたくらいの騒動になっていたのは知っていますけど」
霊能少女「こいつらは幽霊とは違って、肉体が存在する死者。怪物と呼ばれている存在」
193: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:33:42.50 ID:J4ZPO0Pgo
霊能少女「アナタも一度は聞いたことがある都市伝説だと思う。そいつは『凶』と分類されていて、誰にも倒すことは出来ないと言われている」
霊能少女「名は―――」
194: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:34:36.02 ID:J4ZPO0Pgo
女「ど、どうしましょう…先生。お母さん、元気になったからもう今日退院するって…大丈夫なんですかね」
霊能少女「…一応、まだ少し様子見をした方がいいと思う。まだ呪詛が体内に残っている可能性もあるし、あと一週間は安静にさせた方がいい」
女「で、ですよね!私、病院に行って、もうちょっと入院するように説得しに行ってきます!」ダッ
195: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:35:56.06 ID:J4ZPO0Pgo
霊能少女「...」キョロキョロ
霊能少女(警察はいないか。あの家も、立ち入り禁止のテープが貼られているけど、恐らく鍵はそのまま開いているはず)
196: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:36:50.83 ID:J4ZPO0Pgo
スタスタ
霊能少女(…それにしても酷い臭いだ。何を腐らせたらこんな刺激臭になる?悪性のガスが発生してもおかしくない)
197: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/17(土) 22:38:12.44 ID:J4ZPO0Pgo
霊能少女「…ふぅ」
霊能少女(ある程度探したけど…何も出てこない。本当にここで暮らしていたのか不思議なくらいに生活感がない家だ)
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