129: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:33:56.35 ID:ek92bIojo
霊能少女「ハッキリ言う。呪いなんて行為に手を染めている相手に、言葉での対話は何も意味を持たない」
霊能少女「何とかするにはその呪いを返すしかない。呪詛返しをすれば、相手は手を引くしかなくなる」
130: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:35:23.91 ID:ek92bIojo
女「起爆剤に爆弾って…どんなものなんですか?」
霊能少女「分かりやすい例だと、丑の刻参り。あれは藁人形という媒体を通して呪いをかけている」
131: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:36:09.79 ID:ek92bIojo
霊能少女「…まあ、もし返されたら死ぬだろうね。過去三人も殺しているし」
霊能少女「でも安心していい。こちらもそのまま呪詛返しをするつもりはない。それを交渉材料にして、この町から出て行ってもらう」
132: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:37:17.31 ID:ek92bIojo
霊能少女「だけど、現在の司法では呪殺は認められていない。あの人を裁けるのは地獄の閻魔だけ。大人しくそれを受け入れるしかない」
女「…先生なら」
133: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:38:23.53 ID:ek92bIojo
霊能少女「人間は肉体という枷があるから、欲望や凶暴性を抑えることが出来る。だから、肉体がない霊などは…いつかは人を殺すと言われている。どんな温厚で、優しい性格だったとしても」
霊能少女「ワタシはそれを防ぐ為に、この仕事を続けている。今までに何も悪行はしてない幽霊や怪物は何人もいた。でもワタシはそれを平等に還してきた。今までも…これからも」
霊能少女「それが…ワタシの、力を持った者の役目だと思っている。死は誰にでも訪れる。その死をあるべき元に戻し、社会の均衡を保つのが…ワタシの役目」
134: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:39:14.70 ID:ek92bIojo
霊能少女「アナタは…死後の世界が存在すると思う?天国とか、地獄とか」
女「死後の…世界ですか。む、難しいですね」
135: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:40:09.19 ID:ek92bIojo
霊能少女「仮に、殺人を犯した人間がいたとする。でも、もしその殺人が社会に漏れることがなく、本人しか知らなかったとしたらどうなる?」
女「どうなるって…そのまま何事もなく、過ごすとか?」
136: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:41:16.91 ID:ek92bIojo
女「…」
女(…そうか。先生は…今までに何度もあのお婆さんのように、罪に問われない人間を何人も見てきたんだ)
女(それでも、その人達に手を下すことはなく、ただこの仕事を続けてきたんだ…一体どれほどの経験をしたんだろう。私には…想像することすら出来ない)
137: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:42:31.00 ID:ek92bIojo
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138: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:43:25.72 ID:ek92bIojo
霊能少女「今度は…前の時と比較にならない。大きな気配がする」
女「お、大きな気配って…大丈夫なんですか!?」
霊能少女「…ちょっと、やばいかも」
139: ◆gqUZq6saY8cj[saga]
2018/03/14(水) 21:44:22.95 ID:ek92bIojo
女(か、階段を一段ずつ降りてくる音が聞こえる…?一体何が…?)
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