【オリジナル】ある日魔法が使えるようになりまして
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1:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 14:40:25.44 ID:4qco5sv60
人生において2番目に大きな驚きだった

別にある日突然魔法使いに目覚めた訳でもなく、研究に研究を重ね、なんやかんやで魔法が使えるようになったのだ

それこそ途方もない時間がかかったのだが

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2:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 14:43:38.97 ID:4qco5sv60
正確にはこれを魔法と呼べるかは分からないのだが、他に名付けようがないので魔法と呼んでいる

だが、そんな事はどうでもいい

大事なのはこの魔法と呼ばれるものが、ある種の打開策になる可能性があるということだ


3:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 14:45:51.08 ID:4qco5sv60
なんの?という話ではあるが、冒頭でも言った通り魔法が使えるようになったのは2番目に大きな驚きだったのだ

つまりは1番大きな驚きが他にある

というより絶賛継続中


4:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 14:48:23.54 ID:4qco5sv60
何を隠そう自分は今およそ22万年ほど同じ1週間を延々と繰り返しているのだ

文字通りの意味で

そしてこれが1番目の驚き


5:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 14:52:25.16 ID:4qco5sv60
そう、本来来るべき次の週の月曜日が来ないのだ

朝目が目醒めてコンビニに行っても置いてあるのが先週読んだジャンプが山積みにされている生活が22万年ほど絶賛続いている

暗唱も余裕だ
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 14:54:29.02 ID:4qco5sv60
何故こうなったかは分からない

ただ、気付けば同じ1週間を繰り替えてしいた

様々な可能性を考慮したのだが、それすらも現状では不明


7:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 14:57:36.42 ID:4qco5sv60
そんな中で生まれたのが魔法であった

これはどう考えてもこの1週間ループを抜け出す鍵になるでしょ

というかそうとしか考えられない
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 14:59:48.24 ID:4qco5sv60
と、いうのが4万年ほど前の話だ

まるでついさっき魔法が使えるようになった風に語っていたが、実際の所は結構前の話である

そしてお分かりの通りさっきのは見事にフラクでなんの解決もないままここまできてしまっている


9:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:07:52.82 ID:4qco5sv60
まあ、決して何もなかった訳ではない

3万年ほど前にはその魔法を書き記したノート数冊が唐突に金庫から消えたり、ここ1万年は何故か天候が固定ではなくなったりと変化はあった

ぶっちゃけそれだけだが


10:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:13:48.31 ID:4qco5sv60
ただまあ、変化がなければ物語が始まることもなければ語る必要もない

つまりはそういうことである

何事も基本的には唐突だ


11:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:19:46.04 ID:4qco5sv60
一気に布団から体を起こしぐるりと見飽きた部屋を見渡す

特に変化はなし

真横の1点を除き
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:26:19.94 ID:4qco5sv60
いきなり起き上がったせいか、それは一旦ピタリと動きを止めるも、すぐさまペシペシと叩きながら聞きなれない言葉で何かを訴えかけてくる

『翻訳率:30%』

作って10年もしないうちにその役目を失った翻訳魔法が珍しく枕元でフル作動している
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:33:45.07 ID:4qco5sv60
それは赤いローブを身にまとい、目を隠れほど大きな鍔の無駄にでかい三角の帽子を被っていた

ぶっちゃけそれ、そのぱっと見15、6歳程にみえる少女は端的にいえばいかにもファンタジーであった

見た目まんまの魔法少女感
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:39:04.35 ID:4qco5sv60
しかし、そんな少女が手に持っているのはその雰囲気をぶち壊すアイテム

汚い文字でタイトルの書かれた久しぶりに見るB5サイズのヨレヨレのノート

それが、ファンタジーからかけ離れたアイテムが自分とファンタジーを繋ぐ
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:41:53.79 ID:4qco5sv60
『翻訳率:50%』

徐々に発せられる音が聞きなれた言葉に変化されていく

まあ、あれです、ようやく動きそうです


16:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:48:31.50 ID:4qco5sv60
まだ正確に伝わるかは分からないが、とりあえず自分の今の気持ちを伝えておこう

『ようこそ、オレはキミを待っていた』

ピタリと手を止めポカンとこちらを少女が見つめる
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:51:56.74 ID:4qco5sv60
そんな始まりの1幕、相変わらずループしてるがようやく時間が進み始めた瞬間の出来事

そしてこのセリフは後々永きに渡り何故かネタにされまくる

言わなきゃよかった
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 15:53:21.24 ID:4qco5sv60
第1話「生活便利書」


19:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 16:04:16.64 ID:4qco5sv60
『さっきの何言ってるか分かった?』

『ええ、キメ?で?さい?詞を言っていた?に聞こ?ました』

『翻訳率:70%』
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 16:07:01.90 ID:4qco5sv60
そう言うが早いが腕を伸ばし机から1冊のノートを手に取る

こういうイベントの可能性を考慮していたのに忘れる所だった

まあ、早めに気付けただけセーフだよね


21:名無しNIPPER[saga]
2018/03/09(金) 16:10:35.49 ID:4qco5sv60
『メディカルキット』とタイトルに書かれたノートをめくり、目的のページを探す

…付箋つけとけばよかった

手間取りながらも目的のページをすぐに見つけ、文字を指でなぞりながら発していく
以下略 AAS



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