【オリ】「君は、自分が壊れてしまうほど人を好きになった事があるかい?」
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名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:23:47.17 ID:uzy05gP60
「ねぇ」
まるで俺が人気のないところへ行くのを見計らっていたかのように、誰も居ない廊下で声をかけられた。
「え、あ…」
以下略
AAS
19
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:25:32.52 ID:uzy05gP60
それから俺は、彼女と会う度に挨拶をする様になった。
彼女は恥ずかしいのか、二言三言交わすとそそくさと自席に戻ってしまうが、その初々しい反応もまた可愛らしいと言えた。
また、一週間ほどすると、俺が彼女に話しかける度に、少し教室が騒めく気がした。
そもそもが思春期の男女が集められた部屋で、異性と仲良さげに振る舞うと言うのは嫉妬の対象になってしまうのは仕方がない事だ。
以下略
AAS
20
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:26:26.51 ID:uzy05gP60
さっと周囲を警戒する辺り、余程恥ずかしがり屋で、俺との会話を見られたくないのだろう。
そんな彼女を安心させる様に、彼女の肩をポンポンと叩く。
「心配しなくても、誰も居ないよ」
以下略
AAS
21
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:27:21.05 ID:uzy05gP60
朝から思わぬ機会が訪れて、1日を幸せな気持ちで過ごしていた。
最近では何故か彼女の周りから友達が離れることが少なくなっていたからだ。
どうも送り迎えまでされているらしい。彼女がどれだけ周囲から愛されているかの表れだろう。
ただ、個人的には少し寂しかった。今朝の様に、偶然の機会でなければ彼女と話す事が出来ないのだ。
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AAS
22
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:28:02.05 ID:uzy05gP60
今後はもう少し彼女の事も考えて、先走らない様に気を付けよう。
つい、ふっ、と笑みが溢れてしまった。良いことを思い付いたのだ。
確か今日は、彼女の両親は遅くなると、友達と話していた。
彼女の家でなら、誰の視線を気にする事もないだろう。
勝手に上がる事については、親御さんには申し訳ないが、まだ両親との挨拶には時期尚早であろうから、彼女から紹介されるまでは会わない方が良い。
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AAS
23
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:28:40.07 ID:uzy05gP60
待ちに待った業後、俺は必死に自分を抑えた。
今すぐにでも彼女に駆け寄りたかったが、今朝の事を鑑みるに、ここで話しかけても彼女は恥ずかしがるだけだろう。
暫く帰り支度をしながら様子を伺っていると、彼女はチラ、とこちらを一瞥すると友人と共に教室を出て行った。
「ふふっ」
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AAS
24
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:29:35.80 ID:uzy05gP60
学校を出てからは一度もこちらに気づく素振りは見せずに、楽しそうに会話しながら帰っていた。
ただ時折、彼女の顔に陰りが見えたのは気になった。
緊張しているのだろうか。彼女は恐らく俺の存在に気付いている筈だ。
となれば、帰宅後どういう展開になるかは、いくら処女とは言え想像に難くないだろう。
以下略
AAS
25
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:30:18.29 ID:uzy05gP60
彼女の友人は去ったとは言え、この道を通学路として使う学生は少なくない。
こんな所では目立ってしまう。
俺自身は全く構わないのだが、彼女のことを思うと、家まで我慢すべきだろう。
折角お招き頂いている訳だし。
その後彼女は、何故だかいつもと倍くらいの時間をかけて家路を辿った。
以下略
AAS
26
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:31:39.16 ID:uzy05gP60
とうとう、辿り着いてしまった。
これで、俺と彼女は結ばれるのだと思うと、躊躇なく踏み込む事は出来なかった。
逸る呼吸を整えようと、取り敢えず彼女の家の前で深呼吸する。
若干ではあるが、彼女の残り香を感じた。
あれ、そう言えば今日は家に誰もいない筈だったが、先程彼女は鍵を開けただろうか?
以下略
AAS
27
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:32:38.24 ID:uzy05gP60
まずは家の反対側に周り、電気の付いている部屋を見る。
見た所、彼女の部屋だけの様だ。
電気メーターや水道、ガスのメーターも念の為確認する。
うん、いつも彼女が1人でいる時と余り変わらない。
ドア越しに中の音に耳をすませてみても、特に彼女の生活音以外は聞こえてこない。
以下略
AAS
28
:
名無しNIPPER
[sage]
2018/03/09(金) 12:33:52.65 ID:uzy05gP60
「こんにちは。どうして君が入ってくるのかな?」
こちらを見下ろしているのは、彼女の友人だった。手には携帯を持っている。
恐らく、ある番号をプッシュ済みなのだろう。親指は通話ボタンにかけられていた。
以下略
AAS
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