330:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2020/03/02(月) 21:38:52.07 ID:Vr5GI9Ka0
二人だけの空間がどんどんと空へ上がっていきます。
R「少年さん。今日はとても楽しかったです」
ゆっくりとゆっくりと。
少年「いえ、僕もとても楽しかったです」
Iは思い出を振り返りながら少年さんに向き合いました。
少年「こんな風に遊ぶことなくて」
R「Iも初めてです」
初めて会った日、Iを不良品じゃないと言ってくれたこと。
少年「また、一緒に遊びに行きたいです」
作ったお弁当をおいしそうに食べてくれたこと。
少年「R-10さんがよければですけど」
湖の底からIを救い上げてくれたこと。
R「………遠くまで見えますね。Iたちの街は見えるでしょうか」
コーヒーカップで抱き着いてしまったこと。
少年「えっ、そうですね。多分ここからじゃ見えないかと」
ナンパから助けてくれたこと
R「ここは学園から遠いのですね」
ナンパを断ったこと
少年「まぁ、列車で来るぐらいには遠いですから、もうすぐ頂上ですよ」
そしてIを愛してくれると言ってくれたこと。
少年「知ってますか? この観覧車の頂上で―――」
だからこそ、Iは、Iが思うままにこの言葉を少年さんに言わなければいけません。
感情的に。
きっとこれはIからくる、愛から来る、I絡繰ること。
少年「告白したカップルは「少年さん」はい?」
もうすぐ頂上。
ゆっくりと
ゆっくりと
やはり楽しい時間は有限であり、
R「契約、終了です。ありがとうございました」
その責任は果たさなければならないということ。
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