162:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2018/11/19(月) 15:12:42.90 ID:NCWYoFgi0
自室に戻って教科書を広げる。部屋の明かりはミレイアの要望からろうそくであり、勉強をするには少々暗い。
だがそれも慣れたものだ。そもそも俺にとって夜に本が読めるだけでもありがたい。
つらつらと教科書の文字を目で追っていくが脳裏に浮かぶのは今日の出来事で、教科書の内容なんてものは頭の中に入ってこない。
男「なんで俺、なんだろうな」
俺の中の蟠りだけれどやはり第二種ということは気が引ける。
生まれながらの差別環境にいて、運がよく生きながらえてる程度の命であるのに。
もちろん第二種も第一種も生物上なにも変わらないのだと知っていても優しさを向けられるだけで。期待されるだけで困惑してしまう。
みんな、俺に親しくしてくれるのは第一種だと思われているからだろう。
もし、俺が第二種だと知られてしまえばその時は………
少年「もう寝よう」
このまま考えても仕方がない。
時が、時だけがなんとかしてくれる。時だけが俺の背中を押してくれる。
今までなるようになってきた。だからこれからも。
きっと。
そう。
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