113:亜人好き ◆HQmKQahCZs
2018/11/12(月) 14:18:12.35 ID:NX/rimYL0
さてはてどうしたものか。しつこく悩んでいると―――
「キャッ」
誰かにぶつかってしまった。完全に現実を認識してなかった俺は軽々と転倒し、衝突した相手を下から見上げることとなった。
なぜ俺が転倒したのに相手は倒れてないのだろうか。そういえばぶつかったとき何か大山的不動感覚………なんだ大山的不動感覚って。
要するにびくともしなかったように思えた。
「す、すいませんっ、すいませんっ。私なんかがいたから」
可愛らしい悲鳴の後に続いたのは矢継ぎ早に繰り出される謝罪の嵐。
一体これは何事かとごめんなさいの雨あられを掻い潜りその主を見る。
男「あ」
教室で見たことのある姿だった。クラスメートだった。
ノヘジが言ってたレベルの高い女の子。さすが牛の亜人。びくともしないのは納得だ。
「ごめんなさいごめんなさいっ」
………この子ならあの不良にも勝てるのではないか?
そんな考えが頭をよぎるがクラスメートとはいえ見ず知らずの相手にそんなことは頼めない。
というか女の子にそんなことを頼むべきではない。
男「すいません、よそ見してて。怪我はないですか?」
「は、はいっ。大丈夫です。頑丈だけがとりえなんですっ」
にしては包帯だらけだけども。
「そちらはお怪我はないでしょうか」
男「大丈夫です」
「もし後でなにかあったらご連絡ください、えっとクラスは」
男「同じクラスですよ。同じクラスの男です。第に………人間です」
「あっ、同じクラスの人間さんですね。すいません思い出せなくて」
「えっと私はリンネです。鬼のリンネです」
わぁ。
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