ジャパニーズアベンジャーズ 特撮クロスオーバースピリッツ
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78:魔界岸 ◆WzpMn05TJA
2018/03/17(土) 00:46:21.10 ID:CElREEq8O

「先生! 唯は……唯は大丈夫なのか!?」

 

姿が見えるなり、セーラー服を着た一人の女子高生が今にも殴りそうな勢いで貴利矢の胸ぐらを掴むと、その身体は宙に浮いた。

驚くべきことにいち女子高生が貴利矢の身体を持ち上げたのだ。

 

「お、おい……ちょっと!?」

 

握力は凄まじく、男の貴利矢でさえ、その手を離すことができない。

こんな力の強い女子高生がこの世に存在するとは……。

おそらく、スポーツ選手になれば余裕でチャンプになれる気がする……それくらい強かったしあのいつもは強気のニコでさえもドン引きしていた。

 

「由真! やめなさい!」

 

もう一人の女子高生が一喝すると、胸ぐらを掴んでいた手から力が抜け、地面に自分の足が着いたことを貴利矢は確認する。

た、助かった……安堵し、情けない顔になっていたのを咳払いで誤魔化し、貴利矢は何事もなかったかのように家族であろう人たちに話しかける。

 

「えっと……風間唯さんのご親族さんで?」

 

「はい 私が姉の結花、こっちが妹の由真 そっちの人は……担任ってところね」

 

「ん?……えっ!? あぁ!……担任の天宮勇介だ」

 

今のぎこちないやり取りは何なんだ……担任って言ってるが、どう見てもヤンキー上がりの怖そうな人にしか見えないんだけど……。

 

「ちょっと貴利矢、心の声出てんだけど……」

 

「へっ? あっ……」

 

ニコのツッコミで自分が無意識のうちに心の中で思っていたかなりヤバイ発言をしてしまったことに気づく。

しかし再び、咳払いをするとまた何事もなかったかのように話しを続けた。

 

「えっと、ですね……私は監察医の九条貴利矢と言う者ですが……」

 

ただでさえ親族が生死に関わる怪我をして重い空気の中、さらに空気を重くしといて「咳払いでコイツ、スルーしやがったよ……」と言いわんばかりの蔑んだ視線が痛い。

 

「唯さんなんですが、今、手術を開始しました かなり危険な状況であんまり言いたくありませんが覚悟はしておいた方がいいかもしれません……」

 

「そんなっ!……唯!! 先生、何とかしてくれよ!!」

 

「俺がもっと早く駆けつけていればっ!……」

 

涙を流し、取り乱す由真に悔しさから唇を噛み締める勇介……。

 


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