391:更新 ◆sh9LE6ZD.AZt[saga]
2018/05/30(水) 19:57:09.98 ID:NpexFLYa0
「鼠の文様に見覚えはありますか?」
「……………」
文様について言及する。
彼の沈黙は長く、どう答えるか悩んでいる様だ。
「あると言えばある」
「それはどこで?」
「昔の事だ。街道で襲ってきた野盗の集団が似たような物を持っていた」
「――そいつらが持っていた物は鼠ではなく獅子の文様だったがな」
「つまり、同じ集団に属しているとは限らないと?」
「そういう事だ」
相手の正体がハッキリしない事にもどかしさを覚える。
どうして面倒な物事は幾つも問題が重なるのか。
君は誰に言う訳でも無くそう思った。
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