388: ◆sh9LE6ZD.AZt[saga]
2018/05/29(火) 22:27:05.39 ID:Z/9a2XrE0
「相手は2人組。片方が背の低い男で、もう片方が背の高い男だ」
「装備は短剣が2本ずつと刃渡りの長い直剣。柄に鼠の文様が彫り込まれていた」
「鼠とは悪趣味ですわね」
「お前が想像しているのは溝にでも居そうな奴なのだろうな」
「馬鹿にしていますの?」
「気に障ったのなら謝ろう」
「結構です!」
「そうか」
「2人の男は間際に何か言ってましたか?」
「『俺達に構ってないで早くした方が良いんじゃないのか?』」
「『ま、こうして俺達をやってもまだ代わりが居る。これで終わりと思うなよ』」
「『呪ってやる! お前達が死ぬまでずっと、ずっと!』」
「……なるほど。潔い方も居たようで」
「不思議なくらいにな」
「ただの賊ではありませんね……」
「あちらの差し金でしょう。そうに決まっています!」
「今回の相手とは何ら関係ない者が混じっていたらどうする」
「面倒極まりない。そんなの私は勘弁願いたいです」
「お前はそんな事を言える立場なのか?」
「ぐ、ぬぬ……」
エルキナは呻いている。
自分の立場が強くない事を突かれて、苛立っている様にも見えた。
506Res/278.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20