307: ◆sh9LE6ZD.AZt[saga]
2018/05/16(水) 23:22:52.77 ID:sCqaosZI0
C―「今更ですが、何故メッサーラ候の下で働いていたんですか」
「知りたいか?」
「ええ」
「ホンットーに知りたいか?」
ウルリッヒは珍しく何度も聞いてきた。
言いたくない事なのだろうか。
「俺は爺さんの外孫や」
「……えっ?」
「俺は……母親が死んでからずっと厄介者扱いされとった」
「あいつの言葉は今でも覚えとるで」
「『お前も一緒に死んでくれれば、こんなに無駄な金を使わなくても済んだ』」
「『とっとと家から出て行け! この役立たずの出来損ないが!』……ってな」
「笑える話やろ。実の親がやで?」
「………」
ケラケラと笑う彼の顔はどこか悲しそうだった。
君がどう反応して良いか対応に困っていると――
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