103: ◆sh9LE6ZD.AZt[saga]
2018/03/19(月) 23:07:23.95 ID:2acAJLNN0
「実はその服……虫がついてたんだ」
「えっ」
「勝手に触るのは良くないと思っていたさ」
「でも、僕は虫をそのままにしておいたら服を手に取ったルチアが驚くかもしれないと思って……」
「そうだったんですか、それなら触れるのも仕方ありませんね」
「納得しましょう」
「……よしっ」ボソッ
「ところで【どんな虫】だったんですか?」
「えっ、ああそれは――」
「それは?」
「【サシガメ】だったよ」
「……」
「ルチア?」
「本当にありがとうございました」
「ほっ」
ルチアは【虫の名前】を聞いた瞬間、眉を顰めていた。
余程嫌な虫だったのだろう。彼女の反応からそれが解る。
……変態野郎とか言われなくて済んでよかった。本当に良かった。
506Res/278.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20