【艦これ】提督、逃がしませんよ
1- 20
5:名無しNIPPER
2018/02/19(月) 01:29:02.64 ID:0stnYipM0
「終わった……!」

 魂を吐き出すようにそう言って、提督は筆を置いた。

 その机の上には、朝あった書類は無く、綺麗に片付いていた。

「加賀、すまなかったな。お前のおかげで早く終わった」

「いえ。それよりもレストランはまだ営業しているでしょうか」

「んっ……? ああ……。だが、少し時間が厳しいか」

「構いません。行きましょう」

 加賀はそう言って、イスにもたれ掛かって天井を仰ぎ見る提督の手を取った。

「何だ。そんなに行きたいのか? 分かった。車を出そう」

 そう言って、提督も立ち上がる。

「しかし加賀、そんなにレストランで食べたいのか?」

「……提督」

「何だ?」

 加賀はそっと提督の手を握って、身を寄せる。

 普段のクールな態度と違う加賀に、提督は思わず足を止める。

「提督が一緒だから、意味があるんですよ?」

「そう、か……。なら、急いでいかないと、な」

 全く表情を崩さない二人だが、少しだけ二人とも頬を染めて歩き出した。

「んっ? 雪か?」

「綺麗、ですね」

「ああ。そうだな」

「……少し寒いですね。もう少し寄っても?」

「構わない……。ほら」

 ぴったりと腕を組んで、二人は夜の闇に消えて行った。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
10Res/5.65 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice