【艦これ】艦娘落語「提督問答」「羽黒のさんま」
↓ 1- 覧 板 20
10:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 02:26:00.75 ID:8TrM465p0
谷風「続きましてはまた別の鎮守府、呑気な姉と過保護な妹の重巡姉妹のお話」
谷風「西方海域の攻略に駆り出され、精も根も、ついでに燃も弾も尽きてある泊地に寄港することになった」
11:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 02:27:00.55 ID:8TrM465p0
谷風「やっとの思いでたどり着いた泊地では、艦娘総出で魚を焼いている」
利根「何じゃ、この旨そうな匂いは」
12:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 02:27:45.99 ID:8TrM465p0
筑摩「いえ、いけません姉さん。秋刀魚は江戸の時代には下魚と蔑まれたものでして……」
利根「いつの話をしておる。そこの者、すまんが秋刀魚を譲ってはもらえぬか」
羽黒「え? えぇ、こんなものでよろしければ」
13:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 02:28:41.24 ID:8TrM465p0
谷風「あっという間に一尾を平らげた姉、塩焼きを差し出した艦娘に向かって問いかけた」
利根「……ふう、助かったわ。是非礼がしたいが、その前に、名を何という」
14:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 02:29:29.23 ID:8TrM465p0
谷風「そんなこんなで補給を受けて無事鎮守府に帰った姉妹だが、姉の方は泊地で食べた秋刀魚の味がどうにも忘れられない」
谷風「ある時とうとう妹に向かってこう言った」
15:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 02:30:16.39 ID:8TrM465p0
谷風「妹は悲壮な覚悟を胸に秋刀魚の調理に取りかかる」
谷風「北海道で獲れた新鮮な秋刀魚を取り寄せ、姉の体に障らないようにと工夫を凝らして椀に入れた」
16:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 02:31:45.36 ID:8TrM465p0
利根「この秋刀魚、脂が全く乗っておらんぞ」
筑摩「脂は体に毒です、良く焼いてすべて落としました」
利根「それに身もぐずぐずで噛み応えがない」
17: ◆uWMZyB79vg[saga]
2018/02/18(日) 02:32:30.93 ID:8TrM465p0
以上です。
前半の「蒟蒻問答」はフォーマットだけ借用して中身はかなりオリジナル寄りになりました。原作は蒟蒻屋が知識のないままに禅僧と仏教問答で対決する噺です。
後半の「目黒のさんま」は割合有名だと思います。原作の世俗に無知な殿様と当時は下賤な秋刀魚という関係でしか成り立たない部分があったので、少しだけサゲを変えました。
どちらも元の噺のキレが抜群に良いので、是非原典に触れてください。
18:名無しNIPPER[sage]
2018/02/18(日) 05:42:11.49 ID:ila4k7ci0
乙ですー 今回も面白かった
特に憲兵と新人提督の解釈の違いが上手すぎて吹いたww
19:名無しNIPPER[sage]
2018/02/18(日) 10:49:20.34 ID:Skvh3erE0
そっか。蒼天航路のアレの元ネタは落語だったのか……
こんなところで知るとは
乙
21Res/11.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20