9: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/02/16(金) 00:50:59.06 ID:oMgPCNNI0
―― アイドル女子寮
「よしっ」
通話を切ってみくちゃんはフンスと鼻息を吹きます。
「プロデューサーさん、何か仰ってましたか〜?」
「智絵里チャンなら原因がわかるかもって。それ探してみるって言ってたにゃ」
「おぉ、まさに神使の祝福……!」
「お外に出るってこと? だ、大丈夫かなぁ」
「まあ、あんなとこに出てくってのは……ちょっと心配かもね」
周子ちゃんが窓の外をちらと見ます。
もふもふ、まっしろ。うごうご蠢いていて、路上そのものがうさぎさんの和毛(にこげ)みたい。
「…………ていうか増えてません?」
「響子はんもそない思わはります? なんや、さっきより厚みが増してへんかなぁ」
「ま、まるで雨後のキノコ……もといタケノコ……おのれタケノコ……」
「も、モンスターパニックみたい……」
かりかりかりかりかりかりかりかり。
窓にくっついたうさぎさん達が、鼻をぴすぴすさせながらガラスや壁を掻いています。
な、中に入りたがってるみたいだけど……。
「――ちょっと待っててっ」
と、みくちゃんがリビングから飛び出て、物置の方で何やらどちゃがちゃやり始めました。
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