ロールシャッハ「嵐を呼ぶ、救いのヒーローたち」
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40:名無しNIPPER[saga]
2018/02/15(木) 22:53:39.49 ID:Jw6MsEa80
日誌 ロールシャッハ記
2000年 6月28日
なにかが動いている。
それも俺のまるで知らぬところで、巨大ななにかが。
あのテーマパークで舞台を襲った二人の怪人物。
刑事を名乗る女からその二人の情報を得た。
奴らは重犯罪者で、ともに脱獄を謀ったという。
ともに……というのが奇妙だ。
あの二人も狡猾さに長けてこそいるのだろうが、きっとそれだけではない。
奴らを解き放った者がいる。
なぜこの地に?
なんの目的で?
考えうる限り最悪のパターンは、俺の探し求めるものと、
奴らのそれが重なるというものだ。
そうなれば、なんとしても先に入手せねばならない。
だがその場合は逆に好機とも言えるだろう。
俺の求めるコンピュータ・ウィルスが、この地に眠っているという証明となる。
21世紀博。
あのテーマパークは、そう銘打たれていた。
21世紀……ニューヨークでは迎えることのなかった時代。
あのショーのセリフのとおりだ。
どす黒い血に染められた手に触れさせてはならない。
その時代が、前世紀より強き世界となるために。
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