26:名無しNIPPER[sage]
2018/02/14(水) 20:03:18.85 ID:a600zmpDO
団長「では逃げてきたのか?」
冒「情報収集だよ、じょーほーしゅーしゅー。冒険の基本だぜ?」
団長「そういうことにしておくか」ハァ
冒「見た限り、話した限りでは平凡な剣士だ。問題児と言われるような破天荒な印象も受けない」
冒「何があったんだ。『問題児』の所以は?」
団長「平時は落ち着いているように見えるだろうがな。アイツは『殺したがり』だ」
冒「おいおい、いきなり血腥いな」
団長「お前がこの街に訪れるより前の話になる。野盗の集団を迎え撃ったときの話だ」
団長「斥候を捕らえ、本隊の話を聞き出すため尋問していたんだが」
団長「なかなか口の固いやつだった。だが、アイツが尋問役になったときのことだ。尋問室にアイツと捕虜二人だけになって、どれほども経っていなかった」
団長「悲鳴を聞き付け駆けこんだときには捕虜は死んでいた。『情報は引き出せた、もういらんだろう』なんぞと抜かしおった」
団長「しばらく謹慎室に押し込めていたが、まるで悪びれる様子を見せん。敵味方の線引きは出来ているようだが、敵に対してまるで容赦を見せない」
団長「門番を任せれば付近の魔物を尽く殺してみせる。持ち場を離れ、追い縋り、とにかく[ピーーー]」
団長「傭兵や兵士としてなら良いのかも知れんがな。こんな片田舎の自警団では、扱いきれんというのが本音だ」
団長「……アイツを連れていきたいのであれば好きにしろ、と言いたいが。『勝負』で済むとは思えん」
団長「見た目以上に腕も立つ。あの細身でコボルドやオーク程度ならものともせんぞ」
団長「自信がないなら諦めろ。あの剣の腕を飼い殺しにするのは忍びないと思わなくもないが……まぁ、なんとか抑え込めてはいるからな」
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