30:名無しNIPPER[saga]
2018/02/17(土) 18:19:01.60 ID:rPbMqZ0L0
「単純?」
「うん。……いや、ごめん。そんなに単純じゃないかも」
「どっちだよ」
「でも、えっと、ややこしかったり入り組んでたり、いろいろ複雑な部分はあるかもだけど、話の根幹はシンプルなことだと思うってこと」
奈雨の言ってることは、やっぱりよくわからない。
もしかしたら俺よりも佑希のことをわかっていたりなんてことも。……なんとなく、そんな気がする。見ている気になっていた分のツケだ。
「あんまり気負いすぎるなってこと?」
「それでもいいよ」
「違うのか」
「……ううん、合ってるよ」
それから特に会話もなく、部室へと戻った。
騒がしい二人は「遅い!」とぶー垂れてきたものの、「誰のせいで」と言うとすぐに口を閉ざした。
準備をしつつスマホを取り出して、佑希に、
『ちょっと話がある。いまどうしてる?』
と送信する。
数分して既読がついたものの、返信が来る気配はなかった。
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