26:名無しNIPPER[saga]
2018/02/17(土) 18:15:41.59 ID:rPbMqZ0L0
「奈雨は、佑希のこと嫌いか?」
ついついそんなことを訊ねてしまう。
奈雨は「またその質問か」とでも言いたげに首を左右に振る。
「お兄ちゃんは?」
「……いつも迷惑掛けられるし、何かとめんどくさいやつだけど、好きじゃないって言ったら嘘になる」
だってそういうものだろ、兄妹なんて。
悪感情しか持っていないんだったら、最初から会話すらしようとも思わない。
どこかで好きな気持ちがあるから、いろいろと困らせられるときも、まあ仕方ないかで済ませられる。
十分納得できる理由だし、これなら彼女もわかってくれるだろうと思ったのだが、
「え、まって」
と戸惑うように言って、ぎゅっと手に込める力を強くした。
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