7: ◆Y0Lmk/CZYI[saga]
2018/02/02(金) 01:22:45.26 ID:3jZs1Dkx0
ありす『ごめんなさい、プロデューサー……』
P『ん?どうして謝るんだ?はい、いちごオレ』
ありす『ありがとうございます……カメラマンさんは喉が渇いたからって言ってましたけど、本当は私がちゃんと指示に応えられなかったから、ですよね……?』
P『……』
ありす『あれだけ偉そうなことを言ったのに、いざ本番になると頭が真っ白になって……顔も強張っちゃって……それで―』
P『ありす』ポンポン
ありす『ひゃっ!?』
P『初めてなんだから当然だよ。それに、緊張なんて誰にでもあることだ。こんな適当な俺にだってもちろんある』ナデナデ
ありす『プロデューサーも……?』
P『ああ。一番最初の営業の時にな?緊張で手がブルブル震えて貰った名刺を落っことしちゃったんだ』
P『それでな、慌てて拾おうとかがんだら、同じように拾ってくれようとした相手の社長さんと頭をゴチーン!』
P『相手の社長さんは笑って許してくれたけど、事務所に帰ってきてから一緒に営業行った先輩に大目玉食らったよ……』
ありす『ふふっ…』クスクス
P『緊張することは誰にでもある。失敗だって誰にでもある。問題はそれを次にどう活かしてくかだと思う』
ありす『でも……私、どうしたらちゃんと出来るのかが分からなくて……』
P『ありす。ただ良く写ろうとするんじゃなくて、どんな自分をみんなに見てもらいたいかを考えて写ってみたらどうかな?』
ありす『どんな自分を見てもらいたいか……?』
P『うん。撮った写真を見て橘ありすと言う人間をどんな風に感じてもらいたいか。可愛いと感じて欲しいのか、綺麗と感じて欲しいのか、それとも、大人びてると感じて欲しいのか』
ありす『……』
P『漠然と良く写ろうとしてもどうしたらいいか分かんなくなるのは当然さ。まずはありすがどう写りたいのか。それが決まれば、カメラマンさんも適切なアドバイスをくれたり、綺麗に撮ってくれたりするはずだよ』
ありす『どんな私を見てほしいか……』
P『それと、次撮る時は俺の方を見てごらん。カメラマンさんの後ろにいるから』
ありす『プロデューサーを?』
P『おう!』ニカッ
スタッフ『撮影再開しまーす!』
P『よし!ありす、力を抜いてリラックスだ!それから、「どう写りたいか」だぞ?』
ありす『……はい!あと橘ですっ』
―――
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