11: ◆6QdCQg5S.DlH[saga sage]
2018/01/28(日) 15:23:21.83 ID:kfRAVVW60
「……あー」
がっくりです。
とっても悪いことが起こってしまいました……良いことが全部帳消しされちゃうくらいの。
それどころか、今の幸せ度的には悪い方向に振り切っちゃってます。
だって、指を黒猫に引っかかれたのも、服が汚れちゃったのも、全部無駄になっちゃって……ただの悪いことになっちゃって。
「……はぁ」
夢だったら覚めて欲しいですし、時間が戻せるなら戻したいです。
でも、そんなことはできません。
宝くじの落ちた川を見つめて呆けるしかありません。
……うぅ。
しばらく、立ち直れ無そうです……。
……。
……あれ、電話?
「もしもし……あっ、お母さん」
『もしもし。卯月? 今どこにいるの?』
「あ、えっと……川の辺りだよ?」
『そう。そろそろご飯だから帰ってらっしゃい』
「はーい……」
『あら、元気ないわね。どうしたの?』
「ううん……別に……」
『そう……』
『……今日は貴方の好きな生ハムメロンもあるわ』
「ほんと!」
『えぇ、本当よ。ケーキもあるわ』
「やったーっ!」
『うふふっ。元気が出たみたいで良かった』
『さ、早く帰ってらっしゃい』
「はーいっ! 急いで変えるねっ!」
『うふふ、怪我しないようにね』
電話を切って、私は勢いよく走り出します!
さっきまでの疲れもいやな思いも全部消えちゃいました!
だって夕食が楽しみで仕方ないんだもんっ!
「はっ、はっ!」
やっぱり、悪いことの後には良いことが起こるんですね。
そんな感じで、今日の私の人生もやっぱり平均的でした。
おしまい
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