10: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/01/28(日) 13:00:47.03 ID:z2Y7iDdr0
「あっ♪」
お喋りに夢中になっている内に、参道を往こうとするプロデューサーを見て、大事な作法を忘れていることに気づきました。
私は、あまり考えないままに、ぱっとプロデューサーの手を掴んで、ぐいっとこちら側に引き寄せます。
「えっ」
「そう、端を歩きましょう〜。神様が通れるようにですっ」
参道の真ん中は神様の通り道ですからと言いかけたところで。
思いがけず手をつなぐ形になって、ふたりの時が少しだけ止まります。
どきりとする嬉しさと恥ずかしさを隠すように。
「せっかくの初詣がデートみたいですね。このまま手でも繋いでおきます?」
「……だめです」
「ちぇーっ♪ ふふっ」
数秒の逡巡のあと、手を振りほどかれてしまいました。
でも、私はちょっぴり赤くなったプロデューサーのお顔を見逃しません。
いつも真面目でお固い人ですが、こういうところが可愛くて。
それに気づいているのは、この大勢の人たちの中できっと私だけなんです。
思いがけないチャンスもまた運の良さでしょうか。
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