森久保乃々「さよなら、森久保」
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90:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 23:49:20.92 ID:QxgIwWOp0

 施設内を放浪し、ステージ会場から遠く離れた果ての場所に、
 誰にも使われていなさそうなベンチを見つけ、私はそこで時間が経つのを待ちました。

 ライブ当日に離れのようなこの場所に来る人は、私くらいで、人の目はありませんが、
 本は事務所に置いてきていて、すっかり手持ち無沙汰でした。
 私はまた否応にも自分のことを考え始めました。

 思い出すのは、先ほどの控室の臭いと、私が事務所でキノコさんへと抱いた感情でした。

 私はキノコさんに怒りを覚えましたが、それは自分勝手ではないのかと、先ほどの人達の同情と何が違うのか、
 あの人たちは仮面の笑顔で、私の場合は森久保のひねくれで、
 結局のところは同じではないのかと考え始めると、どうにもそれが正しいように思えてきて、
 自分勝手な人々に恐れを抱いてきた私が自分勝手だったと認識し、それが自分の心に刺さりました。


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