【艦これ】大井「顔、赤いですよ。大丈夫ですか」
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2:名無しNIPPER
2018/01/23(火) 00:53:54.76 ID:Nf6OgZl00
「大井」
提督が私の名前を呼ぶ。私のものではない、私の名前を。
おおい。おーい。おお、い。口の中で無声発話。鎮首府にいたときは随分としっくりきていたその単語も、今の私には、少しばかりずれて聞こえてしまう。
「大井?」
「……あ、はい」
「大丈夫か? 調子が悪いなら、また日を改めるが」
「いえ、問題はありません」
嘘ではなかった。事実、入院してからの私は小康状態が続いている。発作も起きていない。現状が維持できるならば、入院ではなく通院で様子を見てもいいかもしれない、主治医にはそう言われたくらい。
そのことを提督は知っているだろうか? 私は言っていないけれど、主治医を通じて話が言っている可能性はあった。
ただ。
……戻ってこられそうか? と尋ねられたら、私はなんと答えていただろう。
「ならいいんだが」
「体調ではなく……神降ろしの効果が薄れてきているようで、少し」
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