【艦これ】大井「顔、赤いですよ。大丈夫ですか」
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10:名無しNIPPER
2018/01/23(火) 01:04:59.32 ID:Nf6OgZl00
それは果たして返答として正しかっただろうか。私が提督の顔を見ると、彼は不思議な顔をして視線を逸らした。理解してくれたのか、くれていないのか。
疑問は出てこなかった。ならば、拘泥する必要もないだろう。
「資材の管理は大丈夫? 艦娘の勤怠と健康については?」
水を向けてみる。小うるさい秘書艦がいなくなって、みんな羽を伸ばしているのかもしれない、とも思った。
「私が留守の間、事務が溜まっていたりしないかしら」
執務室のことを思う。絨毯。カーテン。戸棚。そのまま残っていてくれればいいのに、と思う心の隙間に、待ち針が紛れ込んだような痛みを感じた。
「そこはうまくやってくれてるよ。くれてる、はずだ。多分」
「……もうっ」
「入れ代わり立ち代わり、当番制にしたわけでもないんだが、大淀一人じゃ手いっぱいらしくてな。特に大人びたい盛りの駆逐艦どもが」
「あそこは遊び場ではないんですが」
とはいえ、私の留守を預かってくれている大淀にも、彼女本来の仕事がある。そこに秘書艦の仕事を押し付けてしまっている私が文句を言える立場ではない。
彼女に白羽の矢が立ったのは、明石と組んで在庫管理や経理業務に携わっていたからだ。事務仕事の適性が少しでもある人物がいいだろうという判断。安直だったかもしれないと今更ながらに申し訳なく思う。
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