86:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/03(土) 20:53:51.07 ID:RYegwfqRo
「……!?」
トンネルを抜けるとそこは雪国であった。
……なんて、授業で習った文芸作品の冒頭の一文が頭に浮かんだ。
確か、トンネルをくぐったらそこは完全に別世界だった、って意味だった気がする。
今、みくがくぐったのは事務所のドアだけど。
「あ、あの……」
何と、声をかけたら良いのかわからない。
普通だったら「おはようございます!」って元気よく挨拶する所。
うん、みくよりも早く事務所に来てる人が居るんだから当然だよね。
「ぷろでゅーす」
でも……えっと、人?
頭に被り物をしてる、と言うか、首から上が別世界にすげ変わっちゃってるにゃ!
と言うか、今のが声!?
ぷろでゅーすってことは……Pチャン!?
「ろっく」
あ、今のは李衣菜ちゃんにゃ。
声は全然違うんだけど、どことなくアホっぽいし、台詞がまんまだし。
だけど……こ、ここは一度撤退にゃ!
「お、お疲れ様でーす」
そう言って、そろそろとドアを閉めようとする。
「――にゃああああ!? 何!? 何!?」
が、突如殺到してきた謎の生物達によって、それは許されなかった。
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