17:名無しNIPPER[sage]
2018/01/17(水) 23:09:27.15 ID:zEfBAiqx0
※原作のifルートです。一部ネタバレありなのであらかじめご了承を。初SS投稿です。ペース遅めかも知れません。
12月の寒い風が肌を突き刺す。千葉の冬は雪こそ少ないが、それでも千葉県民を苦しめるには十分の寒さである。クリスマスが近いということもあってか、駅は人で溢れていた。いや本当、こんな時期にディスティニーランドに行くとかなに、俺リア充なの??ヒッキーの名が聞いて呆れるよ??由比ヶ浜に謝らなくては。いや真に謝るべきは材木座か。すまんな、もう遊戯部と遊んでた俺じゃないぜ。
一色「先輩、さっきから何ひとりでニヤニヤしてるんですか。すみません気持ち悪いのでやめてもらえますか?」
八幡「…ほっとけ。」
先程まで大勢でいたからこそ、二人になった途端静けさが染みる。やめろ、コミュ障に面白い話とか期待すんな。
八幡「んなことより、お前、いいのか?俺と帰って。」
一色「…へ?」
八幡「だから、その、こんな日にだな…」
きょとんとした顔で見つめる後輩に、言葉を選びながら話す。やばい今のは流石に自分でもキョドりすぎだと思うわ。夜の電車とかモノレールの窓って本当なんでよく自分の顔が見えるんだろう。
一色「…もしかして先輩、気遣ってくれてますか?」
八幡「まあ、一応、な。」
そう言って一色から目を逸らす。先程から二人の間にある雰囲気は、決して祭りのあとの静けさという類のものだけではなかった。
一色「ありがとうございます。多分大丈夫ですよ、その辺には理解のある人ですから。」
八幡「…そうか。なら良いんだが。」
そう言ってふふっと小悪魔っぽく笑う姿は、やはりいつもの一色いろはにしか見えなかった。そのはずだった。あの瞬間さえ見ていなければ。
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一色「私、先輩のことが…好きです。」
ディスティニーランドで、先程一色は葉山に告白した。
葉山の返事は、イエスだった。
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