9:名無しNIPPER[saga]
2018/01/22(月) 16:23:07.56 ID:vABVuTgl0
人々は囁きあった。
「勇者は逃げたのだ」
「あの子が逃げるはずがありませんわ」
「なら何故戻ってこないのだ」
「何度も死ぬ苦しみを味わうくらいなら逃げたくなるのも当然至極」
「しかし、逃げるか、あの勇者が」
「あの勇者『様』だぞ」
「なら」
「ならどうして」
「……」
「ひょっとしたら」
「ひょっとしたら?」
「誰かが、勇者を浚ったのかもしれない」
「勇者は人類の希望だ」
「ならば、その希望を独り占めして」
「自分の国の利益として利用しようとする者がいても」
「不思議では無い」
「いや」
「まさか」
「まさか……」
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