7:名無しNIPPER[saga]
2018/01/22(月) 16:21:47.59 ID:vABVuTgl0
今から15年前。
世界を脅かす魔王を討伐する為、勇者は単身で魔城へ向かった。
魔城には様々な魔物が住んでたって話だからね。
常識で考えると、1人で向かうのは無茶ってもんだ。
けどね。
勇者は異常に強かったんだ。
状態異常無効の身体を持っていたし、何より「女神の加護」がついていたんだ。
例え志半ばで死んでしまったとしても、女神の神殿で自動的に蘇生されるような加護が。
勇者にはついてたんだ。
仮に勇者が魔王討伐に失敗して息絶えてしまったとしても。
二度目三度目の再出発が可能って事さ。
これなら何時か必ず魔王の首元に刃が届く。
あとは「何時倒せるか」の問題だ。
そう思ってた。
帝国の皇帝も、共和国の王達も、亜人同盟の代表者たちも。
東方の拳王さえも。
全員がそう思ってた。
勇者は人格者だったって話だからね。
皆が皆、勇者に期待していたんだ。
勇者は人類圏の、希望だったんだ。
希望だったんだよ。
けど。
21Res/12.82 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20