689: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/24(土) 18:07:11.91 ID:Z7Acm95GO
【数十分後 ブサイク村付近 丘】
戦士「おぉ〜い、魔法使い」タタタッ
魔法使い「はぁ……なによ、もう連れ戻しにきたの?」
戦士「いや、残念ながらそうじゃない」ポリポリ
魔法使い「……引き止めるなんてするわけないか」
戦士「ああ……残念なことだ。勇者は、あたし達より魔族を選んだ。広義で言えば、人間よりもだ」
魔法使い「要するは“勝手についてきてるだけ”。それ以上でも以下でもないってだけでしょ、あいつにとって」
戦士「そう、かも……しれないな」
魔法使い「あんなのが勇者だなんて、人類全体が不幸だわ。魔王を討伐する。そのことを期待されてるのに」
戦士「……これから、どうする?」
魔法使い「さぁ? ただ、今は……“時間を無駄にしちゃった”。そう感じるってだけ」
戦士「酒でも、飲むか?」
魔法使い「ぷっ、気を使ってるつもり?」
戦士「いいや。やるせないのは、あたしも同じなんだ」
魔法使い「……」
戦士「まさか……まさか、勇者が魔族に肩入れするなんて夢にも思わなかった。アルデンテの村にいた偽勇者の方がまだマシかもしれない」
魔法使い「あの傲慢チキの女好きかぁ」
戦士「勇者としての役割を全うするのなら……だけどな」
魔法使い「私はどっちもイヤだな」
戦士「それは、そうだが。どっちかといえばの話だよ」
魔法使い「現実って、残酷よね。おとぎ話や、伝説みたいな花々しくて、冒険譚のような展開が待ち受けてるものだと思ってたのに」
戦士「儚い夢と消えてしまったな」
魔法使い「どうなるのかな、これから。魔王に、魔族に……人間は一生頭が上がらないまま、過ごさなきゃいけないのかな」ポロ
戦士「……」
魔法使い「うっ……ぐすっ、勇者ならっ、きっと、魔王を倒して、お母様の仇をっ、とってくれると思ってたのにっ」
戦士「……魔法使い……」
魔法使い「あは、あははっ、あ〜ぁ、ホントに、ぐすっ、なんでっ、なんで、現実って思うようにいかないんだろ、勇者も、なにもかも」
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