勇者「ニートになりたい」
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460: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/02(金) 16:32:37.82 ID:396w4EcWO
【城下町 宿屋】

魔法使い「もう何度目? バカ勇者が無断で帰ってこないの」

僧侶「せめてぇ、帰ってこないのなら連絡の一本ぐらいほしいのですがぁ。せっかく使ったご飯も冷めてしまいますしぃ」

魔法使い「作ってないでしょ!」

戦士「勇者の勝手っぷりには困ったものだ。遊び人の方が似合ってるんじゃないかとさえ思えてきた」

武闘家「まぁ……この街にいるのは間違いないだろうし、ほっといたら帰ってくるだろうさ」

戦士「世話焼きの武闘家にしちゃめずらしいなぁ。前回なんか、アタイ達のリーダーがっ! って慌ててたくせに」ニマァ

武闘家「さっきの勝負をまだ根に持ってんの? 何回やっても負けは負け。アタイの5勝。アンタは0勝」

戦士「ぬぐっ。そ、それがなんだぁっ!」バンッ

魔法使い「あ〜はいはい。わかったから。武闘家の言う通り、この街にいるのは間違いないと思うし、どっかで遊びほうけてるだけでしょ」

僧侶「酒場にいらっしゃったりしてぇ」

魔法使い「あいつ、酒なんか飲むの?」

僧侶「さぁ〜? 存じ上げませんが、アレフガルドでは18が成人の歳。飲んでいたとしてもなんら問題ありません〜」

魔法使い「……それもそうね。酔っ払って嫌な絡み方しなければいっか」

武闘家「しばらく、様子を見よう。明日以降も戻らないようであれば、探しにいく」

戦士「ははっ、なんだよ。やっぱり世話焼きだ」

武闘家「そうじゃなくて、アタイはリーダーを」

戦士「ほぉら、また始まったぞ」ニマァ

武闘家「めんどくさいね、アンタ」

僧侶「……やっぱりぃ、まとめてくれる方がいないと締まりませんねぇ」

魔法使い「まとめる? 誰が?」

僧侶「勇者さまがですよぉ」

魔法使い「あ、あいつが? まとめてられてる様な気がしたことないんだけど? 私達が合わせてやってるだけで」

僧侶「衝突しそうになったら、勇者さまが身を呈して団結させてくれるではありませんかぁ〜」

戦士「いや、あいつは好き勝手にふざけているだけだろう」ピタ

武闘家「アタイもそれはちょっとどうかと……」

僧侶「そうは言われましてもぉ、こうして話題になると戦士さんと武闘家さんの喧嘩は止まりますしぃ」

戦士「それは……うーん? なんでだ? 魔法使い」

魔法使い「余計にツッコミやすいからに決まってるじゃない」

僧侶「なんだかんだで、率先してやられてるんですよぉ? 私達の間のクッションになっていただいてぇ」

魔法使い「例えそうだとしても! 連絡もよこさず勝手な振る舞いをしてるやつよ! ただテキトーなだけ! 夢見すぎ!」ビシッ

僧侶「それはぁ〜そうですがぁ」

戦士「うん、勇者がダラシないやつという部分に疑いはない」

僧侶「武闘家さんもそう思われますかぁ?」

武闘家「あ、アタイは、武に生きる者として、尊敬する部分もあるが、あいつの人柄を、そこまでは良く考えられない。人間的な部分は出来の悪い弟弟子というか」

僧侶「そうですかぁ〜」シュン

魔法使い「僧侶も勇者だからって甘やかしてばかりいちゃだめよ。信仰心という補正がかかってるだけなん――」


「きゃあああああ〜〜〜〜ッ!! だ、誰かぁ〜〜ッ!!」


戦士「叫び声っ⁉︎」ガタッ

武闘家「表の通りからか……!!」ダダダッ

魔法使い「あっ、ちょ、ちょっと!」

戦士「魔法使いと僧侶は後からこい!!」チャキッ ダダダッ


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