勇者「ニートになりたい」
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208: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/16(火) 16:02:56.87 ID:wnE7S7Y5O
【ミンゴナージュの村 村娘の家」

魔法使い「えっ? えっ? 勇者は、どこに行ったの?」

僧侶「もしかしてぇ〜。責任を感じて一人で行かれたのではぁ〜?」

戦士「そ、そんなタマかぁ? あいつが」

僧侶「絶対ないって言い切れますかぁ?」

魔法使い「可能性の話をしたらキリがないけど」

武闘家「いなくなってるのは事実さ」ドサッ

戦士「どうしたんだ? 座りこんで」

武闘家「どーすんのさ。これから。アタイ達は」

魔法使い「どうするって?」

武闘家「忘れたの? 旅の目的」

戦士「いや、忘れてないが」

武闘家「アタイは師匠との約束を守るため。あんた達は何のためか知らないし、知りたくもないけど……勇者についてく。そう思ってパーティ組んでたんだろ」

魔法使い「……」

武闘家「見切りをつけられちまったのは、アタイ達の方だったってわけだ」

戦士「いや! しかし、あたしたちだって選ぶ権利が」

武闘家「その選ぶ権利とやらはさっき行使したばっかだろ。満場一致で勇者と行動をともにする。そこに疑問なんてあったの?」

戦士「それは、なかったが」

武闘家「アタイが言ってるのは、“勇者にだって選ぶ権利がある”。そういうことだよ」

魔法使い「……で、でもっ!」

武闘家「でももへったくれもないって言ってんだろ!」バンッ

魔法使い「……っ!」ビクッ

武闘家「いなくなってるんだよ……リーダーが……どうすんだよ……これから」

僧侶「メソメソしたって仕方ないですよぉ〜」

武闘家「だ、誰がメソメソしてるって⁉︎」

僧侶「私には、武闘家さんが一番ショック受けてるように見えます〜。ほかのお二人は、ポンコツさんなので実感がないかもしれないですけどぉ」

戦士「う、うむ。言われてみれば、先ほどはきつく言いすぎたかもしれん」

魔法使い「……」

――ドォーーンッ ドォーーンッ――

武闘家「なんだ……?」パラパラ

戦士「天井からホコリが……それに、かなり離れてるが音が聞こえる」

魔法使い「マッスルタウンの花火?」

戦士「バカいえ。そんな大規模なものでは……それに断続的に続いている」

武闘家「向こうの方角だね。空が……? 雨雲?」

僧侶「さっきまで曇ってませんでしたのにぃ〜……これって、まさかぁ、あの魔法ではぁ?」

戦士「僧侶、なにか?」

僧侶「予想が正しければ勇者様はまだ数キロ先にいらっしゃいます〜。追いかけますよぉ〜」


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