178: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/15(月) 16:10:41.92 ID:SH/yhARoO
【数十分後 同部屋】
魔法使い「ねぇ、なんだか暑くない?」パタパタ
僧侶「そういえば少し〜。なんだか身体がぽっぽっとしてきたようなぁ〜」
戦士「すまない。窓を開けてもいいか?」
村娘「申し訳ございません。戸締りの調子が悪く」
魔法使い「えぇ〜〜? 開かないのぉ?」パタパタ
村娘「すみません……。ただいま、氷をお持ちしますので」
戦士「氷、氷といえば、魔法使いの冷気魔法で」
魔法使い「あ、あのねぇ。生活魔法じゃなく攻撃魔法なのよ? 放ったら制御できない」
戦士「そ、そうか」シュン
村娘「しばし、お待ちを。気休めかと思いますが、お香をたかせていただきます」
僧侶「お香……?」
村娘「はい。心身ともに緊張をときほぐす効果がございますので」
魔法使い「暑いだけなんだけど」
村娘「我慢というのはストレスがたまるものでございましょう。ですから、気休めなのです」
戦士「すまない、なにからなにまで」
村娘「いえ、母がいなくなってから……こんなに楽しい夕食は……」
魔法使い「ちょっと、戦士」ドンッ
戦士「あっ、うっ、あたしは、そんなつもりで。決して思い出せるような」
武闘家「食は済んだし、外の風に……っ⁉︎」ガタッ クラッ
魔法使い「どうしたの? 立ちくらみ?」
武闘家「なっ……なんだ、こ、れは……」ガクッ
戦士「体調でも悪い……⁉︎」クラッ
僧侶「まってくださいねぇ〜、今回復魔法を〜……あ、あらぁ」フラァ
魔法使い「ちょ、ちょっと、どう……した……はれ?」クラッ
村娘「こちらがお香になります」カチッ
武闘家「お、おのれ……っ! 一服、もった、な……っ!」キッ
魔法使い「そ、んな……」ズリ
戦士「くっ、なんと」
僧侶「はふぅ〜」
村娘「うふっ、うふふふふふっ。……なんともはや。間抜けな女達よ。こうもあっさりひっかかってくれるとは」
戦士「な、なぜっ……!」ググッ
村娘「なぜ? 簡単なこと。最初からこうするのが目的だったから」バサっ
武闘家「そ、そのっ、はね、はぁっ」
村娘「キレイでしょう? 淫夢族は、人間どもが思い浮かぶ悪魔と酷似している。そう、漆黒の翼を持って」スゥー
魔法使い「サキュ、バス……っ⁉︎」
リリス「――お前たちの旅はここで終着点だ。……言え。勇者はどこにいる?」
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