男「天才プロ棋士もこうなっちゃオシマイだな……」プロ棋士「……」
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14:名無しNIPPER[saga]
2018/01/03(水) 23:13:10.05 ID:JSCgpTg7o

「弟は今日、君のような輩が襲撃してくることを読んでいたんだよ。
 『兄さん、今日あたり私は誰かに襲われそうな気がするんだ』とね。
 そこで私は身代わりを買って出たというわけだ。
 体格をなるべくごまかせるようゆったりしたスーツを着て、発信器をつけてね。
 これがプロ棋士四つ目の強さ……いや三つ目はデタラメだったからやっぱり三つ目か?
 まぁいいや、四つ目で。四つ目の強さ……それは“読み”だ」


呆然とする俺を尻目に、そっくりな兄弟が会話する。


「すまない兄さん。危険な目にあわせてしまって」

「どうってことない。拉致されたのもわざとだ。黒幕がいるかもしれないと思ったからな。
 まあ結局お前の成功に嫉妬する小者の仕業だったわけだが。
 縄はいつでも自力で解くことができたし、あんな奴のパンチ、いくら喰らっても屁でもない。
 自衛隊での訓練に比べれば、楽しいひと時を過ごせたよ」


ようするに、俺は最初からターゲットではない人間を拉致していたのだ。

しかも、その間違えた相手は双子の兄であるエリート自衛官。到底俺が勝てる相手ではなかった。


俺は始めから“詰み”だったのだ。

いや、面と向かって“対局”すらさせてもらえなかった。


天才棋士が神から与えられ、幾多もの対局で磨き抜いた“読み”によって。



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