発明家「今週末、俺と一緒に温泉旅行に行かないか?」
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4: ◆zJYORZSm4M[saga]
2017/12/30(土) 09:23:43.52 ID:rbIuhs2W0

***

1時間後

鬼瓦「お前ら、俺を呼ばずに自分だけで呉羽さんとの温泉旅行を楽しむつもりだったな……?」ザブーン

鮫島「君もだろうが、鬼瓦……」

不動「話がうますぎると思ったんだ……。それにしても何故山田が俺たちを誘ったのか……」チャポーン

鬼瓦「1人で行くのが寂しかっただけだろ? まあせっかく奢ってくれるって言ってんだから、純粋に旅行を楽しませてもらおうぜ」

山田「ふう……。お、やっと来たかお前ら」ガチャッ

鮫島「なんだ、見ないと思ったらサウナにいたのか。すごい汗だな」

山田「ああ、ちょっとやることがあってな。おお暑い……」ハアハア

不動「サウナで何してたんだよ……」

山田「その内分かる。それよりもどうだ? ここの露天風呂は良い眺めだろう?」

鬼瓦「ああ、海と山とをいっぺんに見渡せるここの立地は大したものだな。それに泉質も文句なしの一級品だ」ジャバジャバ

鮫島「岩の置き方一つをとってもこだわりを感じさせる。男湯と女湯を隔てている竹垣も風情が出ていて良い」

不動「こんなことを言うのもあれだが、ここ、かなり高いんじゃないのか? あとで金が足りませんでしたって言われても、俺たちには払えないぞ?」

山田「大丈夫だ、心配するな。ここの支払いは既に済ませてあるし、もし追加で料金が発生したとしても、現金は十分に持ってきている。お前たちは何も気にせずにただ楽しめばいい」

不動「……。何で俺たちにここまでしてくれるんだ? 正直言って、かなり怪しいぞ」

山田「お前たち呉羽FCには、俺が呉羽夕子を発明品の被検体にする度に心配をかけているからな。せめてもの罪滅ぼしくらいに思ってくれ」

鬼瓦「罪滅ぼしなら呉羽さんに直接しろよ。今月だけで何回死にかけたんだ、呉羽さんは……」

山田「もちろん俺もそのつもりだった。しかしせっかくヨーロッパ旅行に誘ってやっても、『今度は何企んでやがる!』と言って相手にしてくれんのだ」

鮫島「そりゃそうなるわな……」

山田「それから俺としては、今までシビアな関係にあったお前らとも、クラスメートとして良好な関係を結びたいと思っているんだ」

不動「山田……」

山田「なにぶん俺は一般人から見たらかなりヤバめのサイコパス野郎らしいからな。金で友情を買うことしかできない俺を笑ってくれ」ハハハ

鬼瓦「……笑えねえな。歩み寄りの一歩を踏み出したお前の勇気を笑うことなんて、俺たちには到底できねえ」

鮫島「そうとも。今お前は僕の中で蛆虫から友達へと生まれ変わった」

不動「今後、また呉羽さんに何かしやがったら、そのときはぶち殺すけどな」ハハハ


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