エンド・オブ・オオアライのようです
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107: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/14(日) 00:20:53.95 ID:SlbyUNX4O
眼前で起きた信じがたい光景を脳が受け止める前に、その保安官は更に二度引き金を引いた。ニューナンブM60が弾丸を吐き出し、群衆の先頭を駆けていた中年の女の人の割烹着が真っ赤に染まる。

だけど、目の前で一人射殺されたというのに“群衆”は止まらない。前のめりに倒れ込んだ女の人の身体を踏み越えて、船舶科中等部のセーラー服に身を包んだ人影がその前に躍り出る。

「──────っ!!!』

彼女は、何事かを叫びながら思い切り振りかぶった鉄パイプを何の躊躇もなく保安官めがけて振り下ろした。

グシャリ。

反応が遅れた保安官の頭が、真っ赤な液を撒き散らしながら潰れた。膝から力が抜けて倒れ込んだ彼の周囲に、後続してきた人々が群れ集う。

グシャリ、グシャリ、グシャリ。

鉄パイプが、ゴルフクラブが、トンカチが、シャベルが、ポリバケツが。形も種類も雑多な獲物が、だけど同じ“殺意”を込めて振り下ろされていく。

何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も。

「ひぁっ………あぁ………」

遠目でもはっきりと解るほど大量の血が、人々の足の隙間から流れ出てアスファルトに赤い放射状の模様を描く。

間の抜けた悲鳴を上げて、澤ちゃんが今度こそ膝から崩れ落ちる。


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