39: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/29(金) 22:21:16.17 ID:owrWAVvd0
「なかなかやるじゃないか」
結論から言うと、乃々ちゃんは振り付けのほとんどを一日で覚えた。
いつもクールなトレーナーさんのあんなに驚いた顔なんてはじめて見たかもしれない。
乃々ちゃんも一緒にこの振り付けは考えていたわけで、ゼロからのスタートではなかった。
まだ覚えきれていないところもあるし、パフォーマンスとしてはお客さんに見せられるレベルにはほど遠い。
しかもこれを踊りながら歌うというハードルもまだある。
先はまだまだ長い。
でも、それでも初日でここまでできるなんて。
「すごい……ほんとにすごいです、乃々ちゃん!」
うれしくてつい乃々ちゃんの手を握りしめると、真っ赤な顔であわあわと口を動かして、
「あ……ありがとう、ございます」
そしていつものように目を逸らされた。
「たしかに大したものだ。ここまでできるとは正直思っていなかった。少なくとも三日はかかると思っていたんだがな」
やった!
自分が褒められたようにうれしくなる。
トレーナーさんはそんな私に気づいたのか、ごほんと咳ばらいをして真面目な顔になった。
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