小日向美穂「第一回事務所もふもふクイーン決定戦」
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50: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/28(木) 18:20:04.21 ID:Xtpcl57L0
「ほんっとに寒いなしかし……冬ヤバすぎだろ……」
「……あれ、しちゃいましょうか?」
つま先立ちをして、そっと耳打ち。
するとプロデューサーさんは照れくさそうに苦笑して、同じく小声で返します。
「……頼める?」
そうと決まれば善は急げです。
頷き合い、連れ立っていそいそ物陰に隠れます。誰も見てないことを確かめて、
ポンッ!
と狸に戻り、プロデューサーさんがそんな私を抱き上げて。
マフラーみたいに首にまきまきされて、ぎゅっと身を縮めます。
「あ゙〜ぬくい……ただのマフラーにはもう戻れない……」
「ぽこ〜(あったかい〜♪)」
コートのボタンを上まで留めてフードを被ると、ちょっと首元が膨らんでるだけの人になって怪しまれません。
これぞ二人ともあったかい、私にしかできない裏技です。
お膝の上は譲ってしまったけど。
この人の首元は、私専用……って考えてもいいですよね。えへへ。
「ちょっと息苦しいと思うけどごめんな。さ、一緒に行くか」
「ぽこっ」
いよいよ寒さも厳しい年の暮れ、みんな大忙しであちこち走り回っています。
けど私達は、なんとか寒さを凌いでいけそうです。
そういう風にして、12月は過ぎていくのでした。
〜おしまい〜
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