喜多見柚「アタシにとっての奇蹟」
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6: ◆tues0FtkhQ[saga]
2017/12/25(月) 18:01:50.12 ID:WtWlSgcZ0
 

 彼氏がいるわけでも、プレゼントを楽しみにするわけでも、祈りを捧げるわけでも、ケーキやチキンをばくばく食べるわけでもない。そんなアタシにクリスマスはあんまり関係ないもの。でも、この時期の雰囲気……っていうのかな。寒いはずなのに暖かい、そんなクリスマスの空気がアタシはずっと大好きだった。でも、今の自分にはきっと眩しすぎるんじゃないかって思う。


 小さい頃はトクベツだったクリスマスも、いつかは楽しめなくなってしまう。


 15歳になったアタシにとってクリスマスは、もう他の1日とあんまり変わらなかった。決まったようにチキンと小さなケーキが夕食に出てくるくらいで、クリスマスツリーの飾り付けは年々しょぼくなって今年はもう物置の中だ。プレゼントは今年からはもう貰えないみたいだし。友達とクリスマスパーティなんてあるような雰囲気でもない。ずっと待っていた誕生日を12月の頭に終えてしまったから、あとの12月は、年末に向けて駆け抜けていくように気持ちもまっしぐらってカンジ。


 やっぱり彼氏でもいれば違うのかな―なんて、これからクリスマスデートに挑む友達たちのことを思ったり。


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