【ミリマス】のり子「求ムVS マイ・リーズン」
↓ 1- 覧 板 20
1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:41:03.60 ID:gG3V5o6J0
reason
和訳 理由、理性
※百合注意
書き溜めあり
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:41:56.79 ID:gG3V5o6J0
紗代子 「えへへ、のり子さん大好きです」
アタシに抱きついて顔を擦り寄せてくる紗代子。香ってくる甘い匂い。外れそうな理性のタガ。今すぐに抱きしめたい気持ちを周りの視線でなんとか抑えている。
どうしてこんなことになっているかを説明するには少し時間を巻き戻す必要がある。
3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:43:07.98 ID:gG3V5o6J0
「さよちんが大変!」という海美からのメッセージがアタシの携帯を震わせた。見るや否や、アタシはバイクのエンジンキーを手にとって家から出ていた。海美の言葉だけじゃ何が起きているかわからない。でも、駆けつけなければならない。
劇場までの道すがら、何が起きているのか頭の中でぐるぐる考える。一番安心できる事態は、誰かが紗代子の鯛焼きを食べちゃってその火消しを押し付けられているパターン。
逆に安心できないパターンは…、考えるのはやめよう。とにかく今は駆けつけるべき。
アタシが間違えて事故など起こさないように安全運転は忘れずに。
4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:44:49.51 ID:gG3V5o6J0
劇場の控え室のドアを開けると、みんなの視線が一瞬でアタシに集まった。正座している莉緒さんとこのみさん。ふたりの前に、笑顔なのに、なんでかすっごい怖い雰囲気をまとっている歌織さん。ソファで体育座りしている涙目の環に、懸命に慰めている海美。
そして、そして、今まで見たことがないにやけ顔で、ふらふらと踊っている紗代子。
え?え?何この状況?アタシが予想していた事態にはどれも似ていなくて、呆然としたアタシはドアノブを握ったまま立ち尽くしていた。
5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:46:09.66 ID:gG3V5o6J0
紗代子 「あ!のり子さんだ!」
アタシを見つけた紗代子がすっごい嬉しそうな顔をして近寄って来た。…と、思ったら全く止まる気配がなくてそのままアタシの胸にダイブ。戸惑うアタシと頬を桃色に染めている紗代子。何この状況!?何この状況!?
海美 「のりさん!来てくれたんだ!」
6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:47:03.85 ID:gG3V5o6J0
紗代子「のり子さん、私のこと嫌いなんですか?」
えぇ、どうしよう。助けを求めて海美を見ると「ハグして、ハグ」と小声で囁いてくる。
のり子「…おいで、紗代子」
7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:48:04.51 ID:gG3V5o6J0
海美 「ええとね、話すとちょっと時間かかるけどね」
小一時間前
環 「レッスン楽しかったぞー」
8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:49:11.35 ID:gG3V5o6J0
歌織 「海美ちゃんは元気ね。私も見習わなくちゃ」
環 「冷蔵庫にジュース入ってたー。ふたりも飲むー?」
紗代子「ありがとう、環ちゃん。手伝おっかー?」
9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:49:59.62 ID:gG3V5o6J0
環 「おまたせー」
歌織 「ありがとう環ちゃん。とっても偉いわ」
環 「くふふ。どういたしましてだぞ」
10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:51:13.62 ID:gG3V5o6J0
環 「環も飲もー」
歌織 「それじゃあ私も…?…!待ってふたりとも」
環 「どうしたの!?かおり?」
11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:52:20.54 ID:gG3V5o6J0
海美 「っていうわけ」
のり子「何してるの!?莉緒さんもこのみさんも!?」
このみ「返す言葉もありません」
12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:53:22.15 ID:gG3V5o6J0
紗代子「のり子さん温かいです」
ああ、そんなにぐりぐり頭を擦りつけないで、変な気分になっちゃうじゃん!
海美 「のりさん、さよちんを任せたよ。私は環を元気にするから。ね?環、いつまでも落ち込んでないで外に遊びに行こう?一緒に石切りしよっか?それともアスレチックまで行く?うん、行こっか。じゃあ、のりさんどうにか任せたよ」
13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:54:33.66 ID:gG3V5o6J0
紗代子「のり子さん、こっち向いてくださいー」
紗代子の声で思わず、顔を向ける。近づいてくる紗代子の顔。眼鏡の向こうで潤む瞳。今にも触れ合いそうな唇。
のり子「って、危な!」
14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:55:36.14 ID:gG3V5o6J0
紗代子「チューしてくれないんですか?」
のり子「ダメ」
紗代子「どうしてもですか?」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:56:23.79 ID:gG3V5o6J0
のり子「この酔っ払いどうしたらいいのさ?」
莉緒 「このみ姉さんがそうなったときは寝かせているわ。存分に楽しんだ後だけどね」
このみ「え、嘘!?私あんな風になってるの?」
16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:57:11.49 ID:gG3V5o6J0
のり子「ほら、紗代子仮眠室行こう?少し寝れば良くなるよ」
紗代子「のり子さんがチューしてくれるまで動きません」
ああ、もうこの子は酔っても頑固なとこは変わらないのか。仕方ないなぁ。
17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:57:59.75 ID:gG3V5o6J0
今がチャンス。そう思って歌織さんに「紗代子を仮眠室に連れて行きます」と言って控え室を出た。背中に莉緒さんとこのみさんの泣き声が聞こえてきた気がしたけど、きっと空耳。気にせずに廊下を歩いて行く。
運良く誰にも見られないで仮眠室にたどり着いて、ベッドの上に紗代子を下ろす。ベッドの上に寝かされた紗代子は肌がお酒と興奮のせいで桃色に上気していて、荒い息遣いがいけない気持ちにさせる。アタシの理性は初めて控え室に入ったときからどんどん弱っていって、今では本当に最後の糸が切れる寸前だった。
早くここから出なきゃ、急いで、紗代子の方を見ないで。そう思っていたのに、酔っ払っている人をほっといちゃまずいんじゃって考えが頭に浮かんで、紗代子の顔をじっと見てしまった。
潤んだ綺麗な目。二回も頬に落とされた唇。その唇が動いて「のりこさん、だいすき」なんて言うから、頭の中で糸が切れる音が聞こえちゃった。
18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 02:59:06.65 ID:gG3V5o6J0
気づいたらアタシの唇は紗代子の唇に重なってた。頬で感じたよりもずっと柔らかくて、レモンの香りがしたけど、これはきっと飲んでしまったお酒のせい。
唇を離すと、紗代子の顔は真っ赤に染まっていて、きっとアタシの顔も真っ赤に染まっていて、アタシも酔ってしまったのか、熱に浮かされたように頭がふらふらした。
紗代子「のり子さん大好きです。大好きです」
19:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 03:00:49.16 ID:gG3V5o6J0
終わりです。ミリマスTBでは何卒熱血ビーチバレー紗代子先輩とキングのり子をよろしくお願いいたします。
お目汚し失礼いたしました。
20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/19(火) 03:01:43.35 ID:gG3V5o6J0
HTML化依頼出してきます
21: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2017/12/19(火) 03:09:44.08 ID:VHv5gQ4v0
理性負けちゃったか.....乙です
紗代子先輩役強いなi.imgur.com
>>2
高山紗代子(17) Vo/Pr
24Res/12.07 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20