橘ありす「お菓子のバーコードを杏さんのおでこに貼ってぺろぺろ舐める」
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◆t6XRmXGL7/QM
[sage saga]
2017/12/19(火) 01:46:03.68 ID:hX5AIh/50
〜〜〜〜〜
「笑顔はね、咲くものなんだ。ありすちゃん」
唐突に放たれた575を自覚するはずもなく、相葉夕美さんは私にそう言った。
「咲くもの、ですか」
「そう。種を植えて、ちゃんと育ててあげると、綺麗に咲くんだ」
「そうなんですか」
冗談みたいな真面目な話。この話が真面目なのは、夕美さんの顔を見ていればわかるつもりです。
「今のありすちゃんは、笑顔がちょっとしおれちゃってるから、元気にしてあげないと、だね」
「多分乾燥が原因だと思うんですけど」
「それはどうかな」
「えっ」
「人間は、無関係な事柄同士を因果関係で結んじゃうことが良くあるじゃない。
だから、乾燥が原因で笑えなくなっちゃった、というのは、少し違うんじゃないのかな」
「そういうものでしょうか」
「これも私の思い過ごし、だったらごめんね」
「いいえ」
笑顔がしおれているから、笑えないのだと言う。
しおれてしまった花は元には戻らない。
乾かして長持ちさせることで、その寿命を伸ばすことはできると聞きますが。
「ドライフラワー……」
「え?」
「いえ。嫌な連想をしてしまいました。」
雑念を振り払うために話題を切り替えた。
「新しい笑顔は、咲いたら私のものになるんですか?」
「ありすちゃんが丁寧に育ててあげたら、なるんじゃないかなあ」
「ありがとうございました。咲かせてみせます」
「咲いたら、私に見せてね」
「是非」
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