橘ありす「お菓子のバーコードを杏さんのおでこに貼ってぺろぺろ舐める」
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12: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/12/19(火) 01:54:14.49 ID:hX5AIh/50
「これが、私の笑顔」
「綺麗に咲いてるよ、ありすちゃん」
「私、笑顔を忘れていました」
「思い出したんだね」
「はい」

夕美さんも、笑顔でした。

表情筋が勝手に笑顔をつくる。口角が上がり、唇が引っ張られる。
ぴし、と、音が聞こえるほどの勢いで唇が割れた。
そんなことにも構わず、私は笑っていた。微笑まずにはいられなかった。
唇の裂傷は広がり、ついには血が流れ始めた。


「ありす、血が……」
「いいんです、杏さん」

杏さんを見ると、杏さんも唇から血を流していました。
今日のキスは、鉄の味。
黒と肌色のしましまは、そこにはない。


夕美さんも、広角から血を流していた。


プロデューサーさんは、汗をかいていた。


いい男から水が滴るなら、いい女からは血が滴ったっておかしくないでしょう?
私たちはいつまでも、とめどない鉄の味をかみしめていた。


風は乾いていた。





雑木林に火がついて、ボウボウと燃えた。








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