【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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618:名無しNIPPER[saga]
2018/06/24(日) 10:01:35.53 ID:sW82/1G70

…………………………

「本当にすまなかった」

 ひなカフェでの戦いの翌日、はじめはそう言って、ゆうきに凄まじい勢いで頭を下げた。

「へ? へ? へ?」

「騎馬さん、ゆうきが困惑してるわ。どうして謝ってるのか教えてあげて」

 めぐみが混乱するゆうきを代弁して言う。

「ああ、そうか。いや、本当にすまない。昨日、実はひかるくんと会っていたんだ」

「え……? ああ、うん。知ってるよ。ひかるから聞いたし」

 本当は直接一緒にいるところを見もしたのだけど、それは言っても仕方がないだろう。

「っていうか、騎馬さん、学校来て大丈夫なの? 昨日すごい熱があったって聞いたけど……」

「それは大丈夫だ。騎馬家の跡取りたる者、発熱くらいなら一日で全快しなければならないからね」

「どういう理屈なんだろう……」

 あきらが首を傾げる。

「それはいいとして、だ。ひかるくんに大変迷惑をかけてしまったようだ。ひかるくんは、動けなくなった私を喝破して、お母様に電話をしてくれたんだ。あまり記憶はないのだが、お母様はその電話を受けて、私を迎えに来てくれたらしい」

 はじめは言う。

「王野さん。ひかるくんは本当に良く出来た弟さんだね。大切にしてあげてくれ。……まぁ、凄まじく生意気ではあったけれど」

「?」

 後半、はじめが何と言ったかよく聞き取れなかったが、詳しく聞かない方が良さそうだと、ゆうきははじめの表情を見て思った。

「それでだね、お母様が、なんとしてもお礼をしたいから、連絡先を絶対に手に入れなさいと言っているんだ」

「なんとしても……。絶対……」

 少し怖いのは気のせいだろうか。

「だから、王野さんの家の電話番号を教えてもらってもいいかい? 今夜あたり、ひかるくんにお礼の電話をしたいらしいんだ」

「らしいって……?」

「いや、もちろん私も電話で謝意を伝えたいが、それ以上に、お母様がひかるくんと電話で話したいと言っているんだ」

「そ、そういうことなら……」

 ゆうきは困惑しつつも素直にはじめに電話番号を伝えた。はじめは丁寧に生徒手帳にそれをかき込むと、もう一度ゆうきに頭を下げた。



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