【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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429:名無しNIPPER[saga]
2018/04/01(日) 10:15:16.39 ID:TVNRAefO0

「言われ、なくたって……!」

 ぜぇぜぇと肩で息をしながらも、ユニコはグリフに支えてもらいながら、立ち上がる。

「しかしお前たちがいかに努力しようと、肝心の王族がその体たらくではな」

 笑い声を上げるデザイア。その目線が向かうのは、プリキュアたちの背後でガタガタと震える妖精たちだ。

「愛の国の王女よ」

「れ、レプ……」

「貴様は愛を知らない。プライドと頭ばかりが大きくなり、もはや愛を知ることなど絶対に叶わないだろう」

「レプ……」

 デザイアの冷たい声に、ラブリがたじろぐ。

「ラブリをバカにしないで!」

「事実を述べているだけだ」

 デザイアは興味が失せたように、明後日の方向の空を見つめた。

「……目覚めた、か」

「えっ……?」

 その瞬間、デザイアが見つめる方向の空に、高く高く、火柱が上がった。

「なっ……!?」

「炎!? いや、あれは、光……?」

「……貴様らにとっては朗報だな。新たなプリキュアが生まれるぞ」

 デザイアは吐き捨てるように言った。

「ど、どういうこと!?」

「さてな。実際に行って確かめてみるといい」

「……どういうつもり?」

 デザイアの言葉に、ユニコが眉をひそめる。

「あなた、私たちを情熱の国の王女の元へ行かせないつもりだったのではないの?」

「その意味が失われたということだ」

 デザイアはそう言い残すと、レイピアを鞘に戻し、マントで身体を覆った。

「では、失礼する。三人の王子、王女、そして、未熟な伝説の戦士たちよ」

「ま、待ちなさい!」

 ユニコの言葉もむなしく、デザイアは宙に溶けるように消えた。デザイアの言葉の意味はわからないことばかりだ。しかし、今は他に優先するべきことがある。

「ユニコ! 今はあの光の方向に急ごう!」

「……そうね。デザイアとはどうせまた戦うことになるでしょうし」

 妖精たちを抱え上げ、ユニコとグリフは、光の方向へ急いだ。



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