【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/04/01(日) 10:06:52.06 ID:TVNRAefO0
周囲を見渡す。パーシーが明るく自由と評したホーピッシュが、その明るさを失っていた。人の気配もない。まるで、世界からあきらとパーシー以外の生き物が消え去ってしまったようだった。
「これ、見たことある……。パーシーと出会ったときと同じだ」
「ドラぁ……」
胸に抱くパーシーが震え出す。
「どうしたの、パーシー。大丈夫?」
「アンリミテッド、ドラ……」
「え……?」
「アンリミテッドの気配、ドラ。この気配は、知っているドラ……」
パーシーの震えが大きくなる。
「あの日。ロイヤリティが消えた、あの日……。情熱の国の王宮で、パーシーは……アイツに……追われて……」
「パーシー! パーシー、しっかりして!」
パーシーは縮こまり、両手で頭を抱えた。よほど怖いのだろう。
「パーシー、アイツって……」
「……アンリミテッドの欲望の戦士、ドラ。情熱の国に攻めてきた、幹部、ダッシュー……」
「ダッシュー……――」
「――……おや、王女様。ぼくのことを覚えていてくださったのですね。光栄です」
「!?」
「ドラっ……」
人が消え去ったと思っていた街に、ただひとり彼だけが立っていた。
背が高いというよりは、細いという印象だ。笑みを浮かべてはいるが、それはどこか人を小馬鹿にしたような、うすら寒い笑みだ。
「あ、あなたは……」
「ドラ……! あきら、逃げる、ドラ……!」
「パーシー……?」
「あれが、ダッシュー、ドラ……。闇の欲望に墜ちた、恐ろしい戦士、ドラ……」
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