【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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171:名無しNIPPER[saga]
2018/01/21(日) 11:20:05.36 ID:agWmrLpM0

「すごいわ! グリフ!」

 ユニコが駆け寄ってくる。

「ううん。わたしだけの力じゃないよ。ユニコが、ウバイトールを足止めしててくれたからだよ」

 お互いに手を取り合い、無事を喜び合う。それだけのことが、とても嬉しい。

「それがカルテナなのね。すごい力だわ……」

「うん。わたしもびっくりしちゃった」

 しかし、いつまでもそうしているわけにはいかない。敵はまだ目の前にいるのだ。

「ば……馬鹿な。こんな力を、プリキュアは持っているというのか……。デザイア様に報告しなければ」

 ダッシューが震える声で呟く。

「……次は覚えているといい。やられっぱなしで終わるものか」

「何度来たって、わたしたちは負けないよ」

 グリフはカルテナの切っ先をダッシューに向け言い放つ。

「それどころか、いつかあなたたちを改心させて見せるんだから!」

「……できるものならやってみろ」

 そう捨て台詞を残すと、ダッシューは霞のようにかき消えた。

 グリフとユニコの変身も解け、世界に光が、色が、そして音が戻る。

「あっ……ユキナと有紗、練習やってる。最後の通し稽古かな」

 ゆうきは舞台の上で通し稽古を続けるふたりを見つめ、心の中でそっと思った。

 ブレイとフレンが言っていた希望の力。その意味が、少しだけ分かった気がしたのだ。

「……輝いているわね、あのふたり」

「うん!」

 きっとふたりは明日、素晴らしい演劇を見せてくれることだろう。

 希望に満ちあふれた、素晴らしい演劇を。



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