【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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12:名無しNIPPER[saga]
2017/12/24(日) 10:15:49.39 ID:3zYuh2uB0

 時間は少し遡って、ほんの数分前のこと。

 始まりは、となりでゆうきと同じように、しかし大して気負う様子もなく拍手を浴びている大埜めぐみが学級委員に選ばれたことだった。

 始業式が終わり、新しいクラスでの初めてのHRが始まってすぐ、クラスの代表である学級委員2人を決める運びとなったのだ。

『――先生、去年もやっていたし、学級委員は大埜さんがいいと思います!』

 新しいクラスの担任である、若くて美人な誉田(ほんだ)華(はな)先生にそう進言したのは誰だっただろうか。おそらく、去年めぐみと同じクラスだった誰か、だろう。

『……と、いうことだけど、大埜さんはどう? 学級委員、やってくれる?』

『構いません』

 ここでまず一度目の拍手が起こった。学級委員を引き受けてくれためぐみに対する拍手だ。

『じゃあ、もうひとり、誰がいいかしら?』

『はいはいはーい!』

 問題はここからだ。そう、ユキナが手をあげた時点で、どこかいやな予感はしていたのだ。

『もうひとりの学級委員は、王野ゆうきさんがいいと思いまーす!』

 一瞬、何を言われたのかわからなかった。

『はぁ!?』

『えへへー、ゆうきは大埜さんのことが気になってるみたいだったから』

 余計なことを言う。基本的に、ユキナは空気を読まない。

『えへへー、“おーのコンビ” なんつってー』

『王野さん? どうかしら? やってくれる?』

 誉田先生の優しい笑顔。自分の方をややクールに見つめるめぐみ。自分の考えた語呂合わせにご満悦のユキナ。ぐるぐる色んなものが巡り巡って、ゆうきはいつの間にか頷いていた。


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