107:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:18:52.36 ID:6MQO8edp0
エレン「ちょっと待って!!」
シーン
ヒストリア「え、エレン……?」
108:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:21:23.36 ID:6MQO8edp0
ヒストリア「あ……え…………フリーダ……姉さん……?」
エレン「そうだよ……ヒストリア」
ロッド「なっ! バカな……」
109:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:22:55.14 ID:6MQO8edp0
ヒストリア「姉さん……いつから……」
エレン「ついさっき。二人が触れてくれた瞬間から、この体を支配できた。でも、拘束されてて……というより今もされてるんだけど……」
ヒストリア「し、支配?」
110:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:24:58.62 ID:6MQO8edp0
エレン「言ってるでしょ。私は正真正銘フリーダ・レイス。この場所の構造も知ってるんだから。はやくしないと、巨人化してそのままにげちゃうよ?」
ロッド「わ、わかった……今解く……」
111:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:27:33.31 ID:6MQO8edp0
エレン「簡単な話だよ。初代王を真似て、私はあの男に食われる直前に、私が継承されるようにしたの」
ロッド「……」
エレン「初代王ほど完璧じゃないから、ヒストリアっていう基点が必要だったし、私が完全に目覚めるまでに、この場所や、お父さんの力も必要になっちゃったけど……」
112:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:29:10.07 ID:6MQO8edp0
エレン「どうしたのヒストリア?」
ヒストリア「っ! え、エレンは? エレンはどうなってるの! 支配とか言ってたのは……」
エレン「元の持ち主は……もういない。彼はもはやただこの体の記憶でしかない……」
113:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:30:31.70 ID:6MQO8edp0
エレン「ヒストリア。この男のことは気にすることないよ。好きだっていうのは嘘の感情だろうから」
ヒストリア「!」
エレン「というより私の感情って言ったほうが正しいかな。私が目覚めるにはあなたに近づく必要がある。彼の感情は、そのために私のヒストリアへの愛情を基に作り出されたもの。こんな形で出るとは思わなかったけど……単純な人だったんだね」
114:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:31:41.59 ID:6MQO8edp0
エレン「別に。目覚めるまでにちょっと弊害があったってだけ。それよりもお父さんはヒストリアに謝らなくちゃでしょ」
ロッド「謝る……?」
エレン「そう。初代王のこと。ヒストリア、聞いて」
115:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:33:04.85 ID:6MQO8edp0
ロッド「ヒストリア。王家が始祖の巨人を継承したとき、世界の記憶と共に初代王の思想を受け継ぐ。だが初代王は、人類が巨人に支配される世界を望み、それが平和だと信じている。だから……」
エレン「人類を救うことはできない。そうでしょ?」
ロッド「そうだ。説明が足りなくて悪かった……しかし、これが王家であるレイス家にかせられた使命だ。他に方法はないんだ。ヒストリア、自分の姉を食らうことは辛いことだが、それをレイス家は何代も続けてきた。フリーダ、せっかく目覚めたとしても、お前は食われなければならない……」
116:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:34:59.45 ID:6MQO8edp0
エレン「そんなの放っておいたって、なんの不都合もないでしょ? お父さんが納得すればそれで済む話じゃない」
ロッド「いや……そう簡単ではない。事情を知るものは黙ってないだろう。現に今、兵士が寝返り王政に牙をむいている。始祖の力が必要だ」
エレン「じゃあ逃げちゃおうよ」
117:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/16(土) 09:37:54.69 ID:6MQO8edp0
ロッド「ヒストリア、この注射を打て。それしか方法はないんだ。我々は世界に生き、世界に生かされている。フリーダと戦え! 我々の使命をまっとうするんだ!」
エレン「だめだよヒストリア。それじゃあヒストリアは幸せになれない。人類を救うこともできない。私ともお別れになる。そんなのいやでしょ? 家族三人で暮らそう?」
ヒストリア「……」
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