8:名無しNIPPER
2017/12/15(金) 20:56:46.77 ID:te3tMLKio
――枯れ葉――落ち葉――
―此処に積もっているのは幾重ものオワリのカケラ
ボクは今―そんなセカイに身を沈めている…
「セカイが終わる時の空も、きっとこんな色だ。まるでここだけ他のセカイと隔絶されたようだね」
といつものように痛いことを考えていたその時、声が聞こえた。
『ほう…感じたか。この退廃感溢れる終焉の様を…』
だ、誰だ!?と言葉にするより先に無数の黒い手のようなものがボクの身体を縛る。
一切の身動きが取れず【黒い手】はまるでボクを奈落へと引きずり込もうとしているようだった。
『委ねよ…終わりゆく世界に…その身を完全に…さぁ…』
「なッ!」
『これがお前の求めて続けていた非日常だろう?』
――そうだ、ボクはずっと待っていたんだこういう機会が訪れるのを。
まるで小説や漫画でしかありえないセカイ。
非日常への扉を開けることを。
終わりゆくセカイ…か。悪くないかもしれない
なんて考えとは裏腹にボク自身から発せられたのは拒絶の言葉だった。
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