多摩「月影に浮かぶ猫」-SS速報VIP

多摩「月影に浮かぶ猫」

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104: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:05:05.34 ID:72sQ3/jzO
静かな室内で、カチ、カチと小さな目覚まし時計の針が進む音が響く。
しかし時計は視界の内に写らない。今、果たして何時なのかが分からない。

多摩「……」

以下略 AAS

105: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:05:46.56 ID:72sQ3/jzO
多摩(提督は、戻ってこない)

分かっていた。
だって、鎮守府挙げてのお月見だ。一週間も前から、決まっていたことなのだ。

以下略 AAS

106: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:06:18.94 ID:72sQ3/jzO
多摩「ううぅ～……」ｸﾞｽｸﾞｽ

月はどうして、私を照らすのだろう。
月はどうして、私を照らしてくれないのだろう。

以下略 AAS

107: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:07:08.76 ID:72sQ3/jzO

　

多摩「！」ﾋﾞｸｯ

以下略 AAS

108: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:07:57.43 ID:72sQ3/jzO
多摩「提督……何で……今日は、お月見で……」

司令官「ああ……そうだな。今日はお月見だ。司令官としてやらなきゃいけないこともあるし、さっきまでも色々と動いてたよ」

多摩「じゃあ、何でここに……」

以下略 AAS

109:名無しNIPPER
2017/12/13(水) 22:08:37.92 ID:72sQ3/jzO
司令官「やるべき事は片付けてきたし、引き継ぎもしてきた。だから今夜は、このまま多摩と一緒に居るからね」

多摩「提督……。……」

多摩「……ごめん、なさい」

以下略 AAS

110: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:09:19.37 ID:72sQ3/jzO
司令官「だからね、多摩。その苦しみを……多摩の想いを。僕にも、共有して欲しい。話せる限りで良いから、話して欲しいんだ」

多摩「……」

多摩「……、提督は……」

以下略 AAS

111: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:09:53.19 ID:72sQ3/jzO
鎮守府　船着き場　灯台

朝潮「！司令官、多摩さん。いかがされましたか？」

司令官「ああ、朝潮。見張りお疲れ様、異常はない？」

以下略 AAS

112: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:10:54.86 ID:72sQ3/jzO
司令官「さて……ここは景色が良いが、夜は冷えるからな。暖房器具があるとは言え……」ﾄｯﾄｯﾄ

司令官「ほら、多摩。温かいコーヒーだ」

多摩「ありがとにゃ。……提督、多摩と一緒に毛布に入るにゃ。くっつけばもっと暖かいにゃ」

以下略 AAS

113: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:11:35.50 ID:72sQ3/jzO
多摩「ふー、ふー……ん、暖かいにゃあ」

司令官「多摩の舌なら、これくらいが丁度良いか」

多摩「にゃあ」

以下略 AAS

114: ◆pxTJMwo04OvB[saga]
2017/12/13(水) 22:12:12.50 ID:72sQ3/jzO
多摩「提督……最近、多摩はおかしいのにゃ。月を見ると、在りし日の記憶を思い出して、」

多摩「頭が痛くなる、胸が苦しくなる。涙が……止まらなくなるにゃ……」

司令官「そうか……」

以下略 AAS

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